HF, DFTについての勉強(1)

(昔作ったメモの復習)「第一原理計算」と呼ばれるものには、「ハートリー・フォック法」と密度汎関数理論(DFT)の二つのアプローチがある。

それぞれの方法での実際上の解くべき方程式は次のようになる。ハートリー・フォック法では

$$
\left[ -\triangledown^{2}+V_{ion}( r)+V_{H}( r)-3\alpha( \frac{3}{4\pi}\rho_{\sigma}( r) ) ^{1/3}\right ] \phi_{i\sigma}( r)=\epsilon_{i\sigma}\phi_{i\sigma}( r)
$$

また密度汎関数理論では、コーン・シャム(KS、Kohn-Sham)方程式と呼ばれる次の方程式、

$$
\left[-\triangledown^{2}+V_{ion}( r)+V_{H}( r)+V_{XC}^\sigma( r)\right]\phi_{i\sigma}( r)=\epsilon_{i\sigma}\phi_{i\sigma}( r)
$$

ハートリー・フォック法はSchrödinger 方程式のもっとも荒い近似解であるが、分子の電子状態計算法(分子軌道法)の基本となる方法である。分子軌道(molecular orbital; MO)φi は、基底関数χμ(原子に中心を持つ原子軌道様の関数)の重ね合わせで、次式のように表される(以下、簡単のために分子は閉殻系と仮定する)。

$$
\phi_{i}=\sum^m_{\mu=1}C_{\mu i}\chi_{\mu}
$$

MO 係数Cμi(i=1,2,…,m;m は基底関数の数)は、Fock 方程式と呼ばれる。次の一般化固有値問題を解くことで求めることができる。

$$
FC = SCε
$$

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この二点のPDFは今回文章を引用した。たぶん続く。計算結果の解析、コーン-シャム波動関数の空間分布など。

(ここまで)